炭素安定同位体比によるはちみつの分析について

■ 蜜源となる植物はC3植物です

 

■ C3植物の安定同位体比は-25‰前後、C4植物は-15‰前後です

 

■ 純粋なはちみつの炭素安定同位比は-23.5‰~-27.4‰です

 

■ C4植物由来の糖類が20%以上混入すると同位比により判別できます

 

■ 内部標準化法では7%以上の混入を検出することが可能です

 

植物は、光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を植物体に取り込んでいますが、その光合成の経路によりC3植物(はちみつの蜜源となるアカシア、レンゲ等ほとんどの植物)やC4植物(トウモロコシやサトウキビ等の一部の植物)などに分類されます。

C4植物はC3植物に比べ炭素の安定同位体 "13C" を取り込む割合が高いので、はちみつ中の13Cの割合(安定同位体比)を分析することにより、C4 植物に由来する原材料(サトウキビを原料とする砂糖又はトウモロコシを原料とする異性化液糖等)が含まれているかどうか判別することができます。

一般的にC3植物を蜜源とするはちみつの炭素安定同位体比は-23.5‰~-27.4‰(ソバのように一部の蜜源では~-30‰程度)であり、C4植物を原料とする糖類が20%以上混入すると、この範囲よりも13Cが多くなり判別が可能となります。

また、アメリカ分析化学会(AOAC)による公定法となっており、平成19年5月に独立行政法人・農林水産消費安全技術センター(FAMIC)が実施した「はちみつの表示に関する重点調査」で用いられた内部標準化法では、はちみつとはちみつ中から抽出されたタンパク質(純粋なはちみつの炭素安定同位体比)の炭素安定同位体比の差を利用して7%以上の混入を検出することが可能です。

 

弊社では、第一段階としてはちみつの炭素同位体比を測定し、その結果によって第二段階の内部標準化法を追加する検査法にも対応しております。

 


 

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